ONKYOのイヤホンE300レビュー

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先日、ONKYOカナル型イヤホンE300を買いました。
大好きな音だったのでレビューします。
 
まずはスペックをご紹介。
 
  • 型式:セミオープン
  • ドライバー口径:φ8.6mm(強磁力希土類マグネット搭載ドライバー)
  • ハウジング:アルミ
  • 再生周波数帯域:7Hz~25kHz
  • 最大入力:30mW
  • インピーダンス:16Ω
  • 出力音圧レベル(感度):108dB
  • プラグ:φ3.5mm金メッキ(コネクタ仕上げ)
  • コード:Y字 1.2m(ツイストケーブル)
  • 質量:14g
  • 付属品:イヤホンチップ(シリコン)S、M、L 各2個
 
カラーは白と黒の2色、E300Mという型になると、スマホのオーディオ操作用のリモコンが付いてます。
 
 
【1. 素晴らしいバランス!】
 
僕はこの機種を店頭で視聴してガッツリ一目惚れして購入しました。
もう何より特筆すべきはその音のバランスです。
 
いわゆる「フラット」な音でして、高音はキラキラ、中音は埋もれず、低音は輪郭しっかりという隙が無い音の充実具合に驚きました。
僕の手持ちではですが、どのジャンルも楽しく聴けます。
 
実は店頭で上位機種とも聴き比べしたんですが、僕はE300の音が最も聴きやすく感じました。
 
※音の特徴については多分に主観が入りますので最後に個人的な感想を述べます。
 
 
【2. 驚異のコストパフォーマンス!】
 
2016年2月3日現在、価格は5,200円弱といったところ。
 
はっきり言います。他のメーカーなら1万~2万しますよコレ。
もちろん音の好みもありますし、僕の知る限りの機種での比較です。
その点具体的に最後に感想として述べます。
 
 
以上2点がおもな感想なのですが、とにかく万人にお勧めしたい。
このクオリティには正直ビックリしました。
買ってよかった!!^^
 
 
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【☆オマケ☆ 主観による音質レビュー】
 
ここからは音質に対する僕個人の感想です。
人によっては印象が違うかと思いますがご了承ください。
 
 
SHURE の SE215との比較
 
E300の直前はSE215を使っておりました。
ので、これについてのみ詳細に印象の違いを述べます。
この機種も十分なコスパだと思いましたが、遥か上をいっていましたね。
あ、先に言っちゃった。
 
SE215は低音に存在感があり豊かさがあります。
ただその分輪郭がボヤけて、いざどんな音かしっかり聴こうと思うと掴み所が無いことに気付きます。
分解能は同程度か、バランスの影響でE300の方が若干良く聞こえるかもしれませんが、どちらも特定の音域が埋もれるのが気になるというほどではないと思います。SE215の低音がボォンボォンと鳴るのがどの程度好みかによりますかね。
SHURE掛けの安定感と遮音性はE300には無い部分です。ただSE215はコードが長い・硬いので、この辺は使い方の好み。
タッチノイズはSE215の方が少ないです。
 
E300の低音はタイトでまとまりがあります。量感、存在感はSE215に劣ると思われますが、聴き取りやすく、音源によってはむしろ芯が出て引き立ちます。
SE215に比べると、生楽器と打ち込みの音との表現の差がハッキリ感じられて、音源によってはブレンド感が若干落ちます。
どちらかが悪いというのではなくて、それぞれらしさが強いというか。SE215はその差が緩やかに感じます。
高音はE300の方が少し刺さります。例えばシンバルが「シャーン」と鳴るとして、「シ」(子音)が前に出るのがE300、「ャーン」(母音)が前に出るのがSE215という印象です。
そのためE300の方が煌びやかさがあります。
全体的に原音に忠実でありながらドラマティックに聞こえるのはE300だと思いました。
 
 
Klipsch の X10との比較
 
SE215の前はこれを使っていました。
どんな音だったかほとんど忘れていますので、印象だけ。
 
X10はE300より良くも悪くもフラットさに磨きがかかる印象です。
その安心感は利点であり欠点かもしれません。
低音は同じような量感な気がしますが、輪郭はやはりE300の方がハッキリしていると思います。
X10を聴いてからE300を聴いたら、「この価格帯でもこんなに楽しく聴けるのか…」と思う気がします。
ただコードの長さや質の面ではX10はとても使いやすいです。イヤホン本体もX10の方が小さく軽く、装着時の安定感は上です。
E300も十分コンパクトだと思いますが、X10と比べれば中途半端で安定感に欠けます。
 
 
Final Audio Design の Adagio Vとの比較
 
X10の前はこれを使っていました。
Adagio Vは原音忠実性よりも、楽しく聴けることが際立っている印象です。
とくにリズム隊の躍動感は爽快感があります。
その分Adagio Vはクセがあって、聴きたい音が思ったように聞こえないかもしれません。
「それでもええんや!」という説得力が同時にあるんですけどね。
X10との比較とは一転して、E300の方が真面目な優等生の印象です。
 
 
その他持ってない機種との印象差
 
まずBOSEの音が好きな人なら間違いなく低音に不足を感じるはずです。
その分リアルさはE300の方が上なんですが、「作られたものでも良い、とにかく低音ほしい」と言うならE300はオススメできません。
それ以外の部分はよく分かりませんが、ただそれだけ(笑)
 
Etymotic Researchと比べるならおそらく分解能はエティモが上です。
ただ、hf5とかと悩むぐらいならE300をオススメします。
低音はE300の方がしっかりあるはずですし、何より聴いてて楽しいはずです。
ER-4Sとかなると分解能が別格であると予想されます。本当にそれだけの解像度を求めるならE300では到底敵わないと思いますが、コスパと楽しさを重視するならE300で良いんじゃないかなと思います。
 
audio-technicaと比べたら、低音はややオーテクの方が量があるでしょうか。
でもどの音域にしても上品さはE300が上だと思います。
オーテクの低音は中身が無い感じがして僕は好きじゃないです…CKR 7とか9とかの上位機種とかまぁまぁ良いけど、コスパはE300の方が上じゃないかなぁー。
あとは外観でしょうか。オーテクは無骨で「PCの周辺機器」感が強いですから、ファッション的に選ぶなら断然E300を勧めます。
 
SONYと比べるとE300はややマイルドでしょうか。リアルさはSONYの方が若干優れているようにも感じますが、この差は好みのレベルかなぁと思います。
SONYはちょっと軽い」と思うならE300がちょうど良い気がします。
オーテクとSONYは個人的にドンシャリな印象が強いです。「ドンシャリは嫌だけど、モコモコしてるよりは好き」と言うならE300はオススメしたいなぁ。
 
SENNHISERと比べるのは難しいと思います。ゼンハは個人的に機種の当たり外れの幅が大きいので、「フラットさ」を求めてE300を選ぶと想像と違うかもしれません。
僕が聴いた限りでは、CX3.00、MOMENTUM In-Ear、IE80の3機種よりはE300の方が好みです。この辺の価格帯で悩んでいるならぜひE300の視聴をオススメします。思わぬ安価で理想の音にたどり着くかもしれません。
IE800までは聴いたことがないので分かりません。
フラットと言えばゼンハが最初に思いつきますが、E300と比べると若干クセがあるようにも感じられました。
あとゼンハの方がモコモコしてると思います。
モノにもよりますが、ゼンハの方がタッチノイズ気になりそうです。
 
 
あともう一点。
E300はBluetooth接続で聴くと少し印象が変わる気がします。
音色が変わるというよりは、そのコスパゆえに、無線接続による劣化で「良い」の水準を下回ってしまう点が多い気がするのです。
もちろんBT送受信機の質によりますが、僕の手持ちのSONY SBH20では、有線に比べると低音のパワー減衰と分解能の低下が顕著でした。
SBH50ならばそうならないのか分かりませんが、5,000円以下のBTレシーバーを使ってるならば注意すべきかもしれません。
 
以上、主観の音質レビューでした!